高齢者の肺炎球菌ワクチン
- 2025年5月14日
- ワクチン
肺炎は日本における死亡原因の第5位であり、成人の肺炎の約2~3割は、肺炎球菌という細菌により引き起こされます。この肺炎球菌は、肺炎だけでなく、血液の中に細菌が回ってしまう敗血症などの重い感染症の原因となることもあります。
肺炎球菌による感染症はワクチンによって予防することができることから、65歳の方などを対象として定期接種が行われています(生涯1回)。定期接種では「ニューモバックスNP(23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン)」が用いられ、90種類以上の血清型がある肺炎球菌のうち23種類の血清型を対象としており、対象とする血清型の侵襲性肺炎球菌感染症(本来は菌が存在しない場所から菌が検出される感染症)の4割程度予防する効果があります。
このワクチンは有効性と安全性が確認されていますが、接種部位の痛み、赤み、腫れ、筋肉痛、だるさ、発熱、頭痛などの副反応が生じることがあります。
定期接種は市区町村単位で実施されており、多摩市では4,000円の接種者負担で受けることができます(生活保護受給者等は無料)。
予防接種は感染症予防に重要ですが、まれに健康被害が起こることがあります。そのため、副反応による健康被害に対する救済制度が設けられています。制度の利用にあたっては、接種時に住民票があった市区町村にご相談ください。
高齢者肺炎球菌の定期接種について(多摩市)
高齢者の肺炎球菌ワクチン(厚生労働省)
予防接種健康被害救済制度について(厚生労働省)